「ストップウォッチ」計時アプリの中でこのアプリだけはタグホイヤーが手を入れたらしく、フェイス左に同社のロゴが入っている

TAG Heuer Connectedが我が家にやって来た!(借り物だけど) ~総括編~

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

by [2016年1月07日]

前回までは、TAG Heuer Connectedを実際に使ってみて、使える機能をご紹介してきました。

最後にある程度使ってみて気になった点をあげたうえで総括してみたいと思います。

スマートウォッチよりもむしろ母機側インストールアプリの「行儀の悪さ」が問われる通知機能

今回筆者がこの「TAG Heuer Connected」を試用していて最も煩わしく感じたこと、それは母機側にインストールされているアプリの通知メッセージがそのままこちら側でも受信されて振動によりそれが通知されるため、特にゲーム(※注)アプリなどで開催中イベント等について執拗に宣伝通知を送りつけてくるようなアプリをインストールしていると、それだけでかなりのバッテリー消耗や通信量増大となる上に集中を妨げられることです。

 ※注7:あえて具体的なタイトル名はここでは示しませんが人気がそれほど高いとは言いがたい、しかしメーカーが資金力のある大手のゲームほど、こうした執拗なスパム同然の通知を送りつけてくる傾向が強いように思います。大人気でサーバ増強を繰り返している「Fate/Grand Order」からの通知が本当に必要最小限であるのと、そうしたスパム通知を送りつけてくるゲームが毎日のように10件以上の(それも内容に大差ない)通知を執拗に繰り返し送ってくるのとを見比べると、尚更そう思います。筆者の感想としては、スパム同然の通知大量送信は、むしろ宣伝としてみると逆効果にしかならない気がします。

これは「TAG Heuer Connected」でもAndroid Wearでもなく、そのアプリをインストールし、結果的にそうした通知の承諾をしたことになる筆者が悪いという話になるのですが、この手のアプリの「行儀の悪い」通知を発信元ごとに制限・受信拒否する機能はスマートウォッチ本体のバッテリーの持ちを維持する意味でも、またただでさえ上限かつかつになりがちな母機側の4G通信量を軽減する意味でも、何としてでも欲しいというのが筆者の正直な感想(※注8)です。

 ※注8:それ以上に各アプリ側の通知を最小限に抑えてスパムレベルの通知を投げてくるのは止めて欲しい、というのももちろんありますが。

大きさが問題となる衣類とのマッチング

TAG Heuer Connectedはそのサイズ、特に本体の厚さ故に一般的なシャツの袖に収まらず、袖の上から装着するしかない

TAG Heuer Connectedはそのサイズ、特に本体の厚さ故に一般的なシャツの袖に収まらず、袖の上から装着するしかない

今回、1週間以上に渡って「TAG Heuer Connected」を試用してきたわけですが、その中でアプリや端末本体の動作以外で1つ困ったことがありました。

それは、「TAG Heuer Connected」があまりに大きく分厚いためシャツの袖に収まりにくく、結局シャツの袖の上から「TAG Heuer Connected」のベルトを締め、常時露出した状態での使用を強いられたことです。

他の点はハードやソフトの未成熟によるものとして理解も納得もできる部分があったのですが、さすがにこれはちょっと厳しい印象です。

スマートフォンで胸ポケットに収まらないのが困るのと同じで、スマートウォッチでもシャツの袖に収まる/収まらないは使い勝手を左右する重要な判定基準となるのではないでしょうか。

「腕時計」としての高い完成度と「Android Wear」デバイスとしての未成熟のアンバランス

以上、筆者がお借りした「TAG Heuer Connected」を1週間以上にわたって試用してみた際の感想や問題点を列挙してみましたが、結論としては『「腕時計」としての高い完成度・作り込みにスマートウォッチとしてのソフトウェア的な部分の作り込みや完成度が全く追いついていない』ということになります。

実際、ただ腕時計として使った場合のこの製品には(サイズとバッテリーの持ち以外に)全く何の不満もなく、実用性も満足度もかなり高いというのが筆者の正直な感想で、それだけに「腕時計」以上の価値を十分に、あるいは正しく示せていない「Android Wear」の完成度の低さに不満が募る状況でありました。

それは言い替えれば、「腕時計」に対するタグホイヤーの経験や理解の深さ、それに作り込みの巧さと、「スマートウォッチ」に対するGoogleの不定見が際立って目立ってしまう状況であるということなのです。

もちろん、スマートウォッチとしての機能についても、先に触れたように非常に高精度な音声認識など見るべき点が多数存在していたのは事実です。しかしそれらの多くは既存のサービスの流用であって、「スマートウォッチだから」と言えるだけの新機軸が見当たらず、また折角スマートフォンを母機としておきながら実質的に4G/Wi-Fi通信の中継機としての利用に留まり、後はスパムだらけの通知を送りつけてくるだけというのは、あまりにもったいないしまずい状況である気がします。

まぁ、このあたりは今後の「Android Wear」のバージョンアップや対応アプリの拡充を待つ必要性があるということなのだと思いますが、Googleが今後「スマートウォッチ」の普及を図るには「腕時計」以上の「何か」であることを提示・提案できるような機能・アプリの提供が何より必要でしょう。

残念ながら、筆者にはその「何か」がどんなものであるかを提示することはできないのですが、それが無ければ今後「スマートウォッチ」が広く社会一般に普及することは難しいと思います。

▼参考リンク
TAG Heuer Connected

PageTopへ