「ストップウォッチ」計時アプリの中でこのアプリだけはタグホイヤーが手を入れたらしく、フェイス左に同社のロゴが入っている

TAG Heuer Connectedが我が家にやって来た!(借り物だけど) ~発動編~

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by [2015年12月28日]

前回、試用の機会を得てしばらく装着していた「TAG Heuer Connected」ですが、百聞は一見にしかずというべきなのか、実際に長時間装着してみていろいろな知見が得られました。

良いことも悪いことも色々あったのですが、今回はそんな「TAG Heuer Connected」について考えてみたいと思います。

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何があったのか

まずは筆者がここしばらくこの真新しいスマートウォッチを使用して、正否は別にして心が動かされた点について、列挙してみることにしましょう。

  1. ディスプレイの視認性やタッチパネル操作の精度はかなり高い
  2. 覚悟していたほどには重くなく、腕が疲れるということはない
  3. デフォルト設定だと必要なくなるとすぐバックライトが消灯されるため、思ったよりはバッテリーの持ちは良い
  4. 「天気」はシンプルだが良くまとまっていてわかりやすい
  5. 「翻訳」と「Google」の言語認識は若干時間がかかるが日本語の構文解析を含めかなり精度が高い。ただし「翻訳」では音声入力デバイスとの接続が途絶し再起動を強いられることがある
  6. 「アラーム」「ストップウォッチ」「タイマー」はシンプルだが良くできている
  7. 「Fit」は歩数計だが、必要十分な機能を備える
  8. 「ライト」は全く何も無いよりは有用だが、純粋にライトとして見ると光量が不十分
  9. iOS環境が母機だと、アプリが通知を執拗に行う環境の場合、その度に「TAG Heuer Connected」側でも受信・振動通知を行うため、これだけでもかなりのバッテリー消費(=稼働時間の短縮)になっている
  10. ディスプレイ部の直径が大きく分厚いため、タイトな作りのシャツだと少々使いにくい

 
これらについて、より詳しく見てみることにしましょう。

なかなか優秀なディスプレイ

まずはディスプレイから。

通常のクオーツ式腕時計の場合、アナログであれば針や数字に蛍光塗料を塗布し、さらに必要があれば何らかの光源を搭載することで暗部での表示を可能にし、液晶ディスプレイ搭載のデジタルであれば反射型液晶+光源点灯、あるいはバックライト付き液晶を搭載して暗部表示に対応しています。

基本的に、これらで搭載される光源(バックライトを含む)は竜頭周辺のボタンを押し込むことで発光し、指を離せばそのまま消灯するのが一般的です。

TAG Heuer Connectedの節電表示状態時針と分針、それに数字が表示されるだけの最小限の表示状態となる。暗い表示だが、最低限の視認性は確保されている

TAG Heuer Connectedの節電表示状態
時針と分針、それに数字が表示されるだけの最小限の表示状態となる。暗い表示だが、最低限の視認性は確保されている

しかし、バッテリー容量が極端に限られ、可能な限り無駄を避けたい現在のスマートウォッチではそれさえ贅沢というのか、「TAG Heuer Connected」では、基本的に充電用クレードルを接続している場合(※注1)を別にするとデフォルトでは装着時には節電モードで動作するのが基本で、ディスプレイ面に指を触れているか、音声入力で声を出しているかしない限り、ディスプレイ表示の輝度が最低の状態となり、さらには文字盤面の表示が時針と分針、それに時刻を表す12個の数字程度にまで簡略化されます。

 ※注1:それでさえ操作を一定時間行わないと輝度が最低レベルに落とし込まれるようになっています。ちなみに、本体搭載の「設定」でこの輝度設定は3段階に変更可能で、さらに待機状態での輝度を落とした表示さえも止めてしまうことも可能になっています。

もっとも、その状態でも比較的暗い場所で時針と分針が視認・判別できる程度の表示はできていて、時計として最低限の視認性は確保されています。

また、逆に陽光の強い昼日中に街路を歩いている場合、スマートフォンや携帯電話でディスプレイ表示が見えなくなることが少なくないのですが、この「TAG Heuer Connected」の場合、そんな環境でも十分実用に足るコントラストや輝度が確保されています。

これは腕時計にユーザーが何を必要としているのか、どんな情報の提供が求められているのか、どの程度の輝度でどのような形式による情報表示が最低限あれば視認できるのか、といったことをよく知るタグホイヤーのデザイナーによる文字盤デザインの工夫が大きそうです。

この「TAG Heuer Connected」に搭載されている有機ELディスプレイパネルの視認性は物理的な針式時計と比較しても遜色ない程度には浅い角度でも時分の判別ができるレベルで、十分及第点を与えられるものです。

このあたりは自己発光素子であり非常に大きな視野角が確保できる、有機色素を使用する有機ELのメリットが最大限に発揮されている部分であると言って良いでしょう。

ちなみに有機ELの場合、大きく分けて三原色の色素を使用するものと単色(一般に白色)の色素に液晶のように前面にカラーフィルターを置いて組み合わせて使用するもの、それに青色発光層に変換層を加えてより波長の長い緑や赤を発光させる方式の3つに大別されますが、具体的にいずれの方式を採用しているのかは公開されていません。

ただ、最近では各色素ごとの寿命差で経時劣化により色味のシフトが起きやすい(※注2)3原色色素や色味のシフトが起きにくいものの寿命の面で難しい問題の多い(※注3)青色色素+変換層併用では無く、原理的に色味のシフトが起きにくくまた寿命の点でも一定の長寿命が期待できる白色色素+カラーフィルター方式を使用するケースが多いようです。

 ※注2:一般にそれぞれ青赤緑の光の三原色に発光する有機色素を均等に並べて使用しますが、現在の技術ではそれぞれの色素、特にそもそも発光の難しい青色色素の寿命が短く、このため長期使用すると経時劣化で緑がかったり赤みを帯びたりします。なお、寿命の長い緑の色素を多めに配置するペンタイル方式の色素配列を採用するケースがサムスン製品などに見られますが、これは色素寿命よりもむしろ高密度化が難しい真空蒸着法の制約によるところの方が大きいと言えます。
 ※注3:発光LEDでもそうでしたが、短波長の青に発光する材料は極端に選択肢が少ないのが現状で、またそれらの多くは短寿命であるため、十分な性能・寿命の変換層併用方式はなかなか難しい問題を抱えています。

見た目の割に軽い本体

TAG_titan

TAG Heuer Connected本体クローズアップ
金属色の部分とディスプレイ周囲のベゼル部分は概ねチタニウム合金製となっており、かなりの軽量化を実現している。なお、ディスプレイ面はこの程度の角度でも十分時分を視認で判別できる。

前回の記事でもご紹介しましたが、この「TAG Heuer Connected」のハウジングやベゼルの金属部分には、アルミニウム合金よりも格段に高強度かつ軽量なチタニウム合金が使用されています。

チタンは元素としてみると世界中に広く分布しており、オーストラリアやカナダなど政情の比較的安定した諸国で鉱石が産出されるため資源としての供給安定性には問題が無いのですが、700℃以上の高温環境で酸素・窒素をはじめ多くの元素と化学反応を起こすため、加熱されほぼ確実に700℃を超える高温になる精錬と溶接の際には酸素と窒素を遮断した特別な環境で行う必要があってその技術的な難度がアルミニウムと比較しても格段に高く、またその対策コストも恐ろしく高価になっています。

そのため、耐食性と展性が高くそれでいてアルミの2倍、鋼鉄を上回るほどの高強度を鋼鉄の半分強、アルミの6割増し程度の質量で備えるなど非常に優れた特性ですが、どうしてもこの種の材料が必要とされた航空機(※注4)や高い耐食性を必要とした強酸などの材料を扱う化学プラントなどを中心に、基本的にその超高コストを許容できる分野に限って利用されています。

 ※注4:ロッキード(現・ロッキード・マーティン)社が1950年代に開発したマッハ3級航空機であるA-12(高高度戦略偵察機:CIA向け)・SR-71(高高度戦略偵察機:アメリカ空軍向け)・YF-12(迎撃戦闘機:試作のみ)という、ある意味目的達成のためなら値段を無視できる用途向けに造られた一連の機種群において、高性能実現のため機体材料の9割以上にチタニウム合金が使用されていたのが有名です。それ以外でも主に軍用機の機体構造で軽量性と高強度の両立が求められ、しかも高温に晒されない部分を中心に利用されていますが、最近はより安く設計の自由度も高いカーボンファイバーなどの複合材料が多用されるようになってきているため、その使用頻度は以前よりも大きく低下してきています。

ちなみに腕時計の筐体などの材料としてみると、チタニウム合金は生体に対する影響が非常に小さく、また耐食性が非常に高いため、加工の難度やコストの問題を度外視すると理想の材料の1つと言えます。

実際、今回の「TAG Heuer Connected」でも通常よりも格段に大型のベゼルやケースであるにもかかわらず非常に軽くまとまっており、柄が大きい割に装着を意識させない重量感となっています。

重量感を意識させないため、またアンテナ内蔵の必要もあってベルトが軟質樹脂にアンテナを内蔵した軽いタイプのものになっていることは割引いて考える必要はあるのですが、筆者自身としては本当に久しぶりに「軽い」、長時間着けていてもほとんど気にならない腕時計でありました。

この点だけでも、チタニウム合金の多用は絶大な効果を発揮しているとみてよろしいでしょう。

意外と持ちの良いバッテリー

TAG Heuer Connectedのミュート設定/電池残量表示画面電池残量は一瞬で表示が消える。ちなみにこの時点でフル充電から26時間程度が経過している

TAG Heuer Connectedのミュート設定/電池残量表示画面
電池残量は一瞬で表示が消える。ちなみにこの時点でフル充電から26時間程度が経過している

この種のスマートウォッチで最大の問題、それは内蔵バッテリー容量が非常に少ないことによる、連続稼働時間の短さでしょう。

この「TAG Heuer Connected」では100パーセント充電から約26時間程度の利用が可能という公称稼働時間ですが、無線LANあるいはBluetoothによる通信で通知のやりとりを高頻度で繰り返すような状況だとそこまで持たない、というのが正直なところで、ディスプレイ面表示を出しっ放しにして秒針が表示されたまま回転する状態が長く保たれる使い方をすると、あっという間にバッテリー残量が減ってしまいます。

もっとも、特に何をするでも無くただ腕時計として装着し続けるだけなら、筆者が実際に使用した範囲ではフル充電で大体25時間~30時間程度(※注5)動作しており、使い方によるバッテリーの持ちの差は予想以上に大きそうです。

 ※注5:使用状況によるばらつきは当然ありますが、総じてバッテリー残量10パーセントにつき2時間半~3時間程度の稼働時間を維持した状態で使用できており、概ね公称性能を満たしていると考えて良さそうです。なお、ユーザーが眠っている間に「TAG Heuer Connected」を腕から外したまま机の上などに置いておけば画面が完全に消えて待機状態になる設計ですので、睡眠中の扱い方によるバッテリーの持ちの差は結構あります。

前回も触れましたが、この機種の場合は他の多くのスマートウォッチと同様に充電用の接点が裏蓋部に設けられています。

そのため、クレードルをそこに接触させて充電を行うことから腕に装着したままでの充電は、つまり例えばUSBコネクタ接続の外部バッテリーを携行し腕に装着したままで充電を行う、といった使い方はできなくなっています。

理想をいえばそんなことをせずともフル充電で3日程度は普通に使えるレベルまで省電力化やバッテリー容量の増大が行われればそれがベストなのですが、現状ではそれは無理難題の範疇に入る状況でありますから、筆者個人の感想としては外部バッテリーからの給電を腕に装着したままで行えるような仕組みができれば欲しいところです。

まぁ、クレードルとUSB接続のバッテリーを携行して、一時的に腕から外してバッテリーやそのケーブルなどと一緒にポケットか鞄にでも突っ込んでおいて充電すればそれで済む話なのですが、短いと言ってもそれはそれなりに時間がかかる作業なので、例えば仕事中にバッテリー残量が尽きそうな時には、少々不便ではあります。

小さな画面に必要十分な情報を表示する「天気」

「天気」アプリ起動状態地名表示がかなり高精度で、GPSによる測位が行われている事を示している。そのため実用性は結構高い

「天気」アプリ起動状態
地名表示がかなり高精度で、GPSによる測位が行われている事を示している。そのため実用性は結構高い

この「TAG Heuer Connected」というかGoogleの「Android Wear」を搭載するスマートウォッチでは、幾つかの標準的なアプリがプリインストールされているのですが、その1つに「天気」があります。

これは母機となる端末とは別に独自に位置情報を取得して天気情報を表示する仕組みになっているよう(※注6)です。

 ※注6:同じ状況で筆者が常用中のNexus7(2013)とiPhone 6 Plus、それにこの「TAG Heuer Connected」の3台で天気を確認してみたところ、Nexus 7は一発で正解を表示、「TAG Heuer Connected」はニアピン賞レベル、iPhone 6 Plusはややピンぼけ、といった地名表示で、ものの見事に違う結果になりました。そのため「TAG Heuer Connected」は他の2台とは異なる独自の位置情報取得手段(恐らくはGPS)により現在位置を確認していると考えられます。

そのため、母機(筆者の場合はiPhone6 Plus)の天気アプリでは例えば「墨田区」など市や区レベルの行政区分程度しか表示されないのに対し、こちらでは大字レベルと結構高精度の地名で現在位置が表示されるようになっています。

もっとも、概ね「だいたいあっている」レベル、つまり現在地そのものずばりの地名は出ずともその近所の地名が表示される、というレベルにとどまっており、行政区分レベルで止めた母機と果たしてどちらが良いのかは議論が分かれそうです。

無論、どちらの表示であっても、現在地周辺の天候を知るには十分な位置情報となるため、天気表示そのものの精度には問題がありません。

ディスプレイ上に表示されるのは現在地、天候、気温、風速、そして降水確率の5情報で、画面を下にスワイプすると本日より3日先の予報が下に表示されるようにもなっています。これだけあれば十分でしょう。

予想以上に「使える」音声入力

「翻訳」アプリの音声認識で「平家物語」冒頭文を発声入力した状態さすがに有名な一文だけあって固有名詞も正確に変換表示され、5秒と経たずに翻訳文が表示された

「翻訳」アプリの音声認識で「平家物語」冒頭文を発声入力した状態
さすがに有名な一文だけあって固有名詞も正確に変換表示され、5秒と経たずに翻訳文が表示された

次は「翻訳」「Google」の2アプリです。

実はこの2つ、いずれも同じ1つの技術を基礎としています。

それは音声認識技術です。

キーボードも無ければ仮想キーボードを表示できるほど十分な大きさのディスプレイも持たないスマートウォッチで何らかの文字入力を実現しようと思えば、とりあえずマイクさえあれば後は特別なハードウェアを必要としない音声入力で、というのが1つの解となります。

もっとも、過去の歴史を振り返れば明らかなように、各言語での音声認識技術の実現、ことに同音異義語のあまりに多い日本語でのそれは、様々な失敗を繰り返してきました。

さらに、スタンドアローンな小型携帯端末、それも低消費電力動作を至上命題とするような機種でそれを実現するのは相当な負荷がかかるはずですが、クラウドで処理を行うようにしているものか思ったよりも高速に、そしてバッテリー残量の減少率が特に目立って高くなることもないままにかなり高精度での認識・変換が行われています。

ちなみに、「翻訳」はWebサービスとしての「Google翻訳」の会話モードそのものであるといえ、対応言語もこれに準じています。

筆者が試しに「ぎおんしょうじゃのかねのこえ しょぎょうむじょうのひびきあり」と「平家物語」の冒頭を発声してみると、「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり」と日本語表示された後、「Yes sound of the voice impermanence of bell of Jetavana」と固有名詞部分まで含めて結構高精度な認識・変換が可能でした。

「翻訳」アプリで「方丈記」冒頭文を発声入力してみた状態文頭が微妙に「何か違う」誤認識をされてしまっている

「翻訳」アプリで「方丈記」冒頭文を発声入力してみた状態
文頭が微妙に「何か違う」誤認識をされてしまっている

ただし、「方丈記」冒頭の「ゆくかわのながれはたえずして、しかももとのみずにあらず」と発声してみると「ゆっくりとながれはたえずして しかももとの水にあらず」と結構微妙な認識ミスを起こしており、累積データのデータベース検索が基礎となっていることをうかがわせる結果となりました。

このあたりはイントネーションの問題も関わってきそうですが、音声認識が百発百中の高精度を必ずしも実現しているわけでは無く、判定ミスを犯す可能性があることは理解しておく必要があるでしょう。

とはいえ、実用上問題となるコマンド類の認識を間違えることはまずなさそうで、この面での不安はほとんど無いと言って良いと思います。

ただ、「翻訳」を使用していると、時折音声入力デバイスの通信が途絶したとのメッセージが出て機能が利用できないことがあり、その場合には一旦「翻訳」を終了し改めて起動し直すなどの対処が求められることがあります。

このあたりの問題は今後のアプリのバージョンアップで解決しそうな感じですが、現状では起きたらアプリ再起動で回避する他ありません。

また、この2アプリに限らず音声入力を使用する機能全般に言えることですが、満員の通勤電車やバスなどの中ではかなり使いづらいという問題があります。

満員で身動きの取れない状況だからこそ、スマートフォンを取り出さずスマートウォッチで済ませたいというニーズは少なからずあると思うのですが、音声入力のみだとそうしたニーズに対応しきれない面があるのです。

このあたりは今後の課題と言えそうです。

無難な各種計時機能

「ストップウォッチ」計時アプリの中でこのアプリだけはタグホイヤーが手を入れたらしく、フェイス左に同社のロゴが入っている

「ストップウォッチ」
計時アプリの中でこのアプリだけはタグホイヤーが手を入れたらしく、フェイス左に同社のロゴが入っている

この「TAG Heuer Connected」は腕時計メーカーであるタグホイヤーが作ったスマートウォッチです。

そのため、各種計時機能の充実を期待してアプリを確認するのは人情というものでしょう。

結論から言うと、「アラーム」「ストップウォッチ」「タイマー」の計時系3アプリの内、「アラーム」と「タイマー」はいずれも無難な機能を搭載していて機能的な不足は無いものの、それ以上でもそれ以下でもない、ということになりました。

ただし、さすがにと言うべきか「ストップウォッチ」だけはタグホイヤーのロゴ入り表示画面となっていて、相応に凝ったデザインになっています。

もっとも、機能的にはスタートボタンとストップボタンがトグル動作する中央のボタンを押すだけの代物なので、普通のストップウォッチ以上でも以下でも無いという印象です。

ハードウェア的な制約やら何やら色々ありそうですが、少々食い足りない感じではあります。

必要十分な歩数計

「Fit」これを「Fit」と呼ぶことには若干抵抗があるが、歩数計としてみると必要十分でシンプルながらよく考えられた構成である

「Fit」
これを「Fit」と呼ぶことには若干抵抗があるが、歩数計としてみると必要十分でシンプルながらよく考えられた構成である

フィットネスの略語である「Fit」と名付けられたアプリを起動してみると、実に単純明快な歩数計が起動しました。

ここ1週間の歩数がグラフ表示され、さらに画面を下にスワイプするとその間の具体的な歩数が数値表示されるというもので、機能的に必要最小限ですが画面サイズを考えればこれで十分、という構成になっています。

スマートフォン用歩数計では歩いた距離だけでは無く、階段の上り下りや消費カロリー量の表示など、画面サイズの大きさを生かして様々な付帯情報の提供を行うものが多いのですが、画面が本当に小さいスマートウォッチではそれらは画面を煩雑にするだけでしかありません。

そう考えると、本当に1日の歩数だけをカウントし1週間分を表示するこの「Fit」は、単純といえば単純ですが目的に合致した適切な設計のアプリであると言って良いでしょう。

有機ELの限界を示す「ライト」

「ライト」画面中央に懐中電灯のアイコンが表示されている。また白色発光部の縞模様のパターンから、このディスプレイはペンタイル配列かそれに類する有機色素配列である可能性が高い

「ライト」
画面中央に懐中電灯のアイコンが表示されている。また白色発光部の縞模様のパターンから、このディスプレイはペンタイル配列かそれに類する有機色素配列である可能性が高い

最近のスマートフォンでは内蔵ディスプレイ全体を白色表示とし、かつ輝度を最大に設定してディスプレイを懐中電灯の簡易的な代用とするアプリが標準搭載される機種が少なからずあります。

これは、元々ディスプレイ面側のサブカメラへのフラッシュ搭載省略にともなう補助光源の代替として考案されたアイデアだったようなのですが、最近のディスプレイでは比較的高輝度が得られることもあってか、それなりに実用的な「フラッシュ」として使えているようです。

そんな、ディスプレイ面の発光を利用する「ライト」が、この「TAG Heuer Connected」にも搭載されています。

まぁ、この機種のディスプレイは有機EL、しかも小面積であるため、高輝度な白色LEDを光源とすることがほとんどの液晶ディスプレイ搭載スマートフォンほどの光量は得られないのですが、それでも手暗がりなところで何かを探したり作業したりするような場合には、(手で本体を保持する必要が無いこともあって)かなり有用な機能であると言えます。

現状で有機ELは白色LEDほどの高輝度発光は寿命にも響くため行いにくいようなのですが、今後有機色素の性能が向上しより高輝度大光量発光が実現すればこれは更に有用になるでしょう。

次回は、TAG Heuer Connectedを使って気になった点を簡単にまとめたいと思います。

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