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Fate/Grand Orderを遊ぶ~第1回:Fateの世界を俯瞰してみる

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by [2015年11月05日]

Fate/Grand Order トップ画面

Fate/Grand Order トップ画面

Type-Moonの商業作品第一作であり、今もなおアニメ化やコミック化などのメディアミックス展開が続いている「Fate/stay night」。

あらゆる願望を叶えるという「聖杯」をめぐって7人の魔術師がそれぞれセイバー(剣士)、アーチャー(弓兵)、ライダー(騎兵)、ランサー(槍兵)、キャスター(魔術師)、アサシン(暗殺者)、バーサーカー(狂戦士)という7つのクラス(※注1)にカテゴライズされ「サーヴァント」と呼ばれる英霊を召還して争い、この争いの最終的な勝者が「聖杯」とその願望を叶える権利を得る、というルールの下で行われる「聖杯戦争」を描いたこの作品は、神話の時代からの名だたる英雄・英傑・悪漢たちがそれぞれの逸話に従った「宝具」と呼ばれる武具を駆使して戦う、いわばスーパー英雄大戦とでも呼ぶべき魅力的な世界を厨二病的あるいはヲタク的妄想満載で描くことで、2004年発売のWindows版(※アダルト版)発表当初から大変に大きな反響を呼んできました。

 ※注1:ただし「Fate/stay night」と「Fate/zero」で適用されたこのクラス分けは一般的なパターンとされ、作品によってはそれぞれの背景事情から、アヴェンジャー(復讐者:Fate/hollow ataraxia)、ルーラー(裁定者:Fate/Apocrypha・Fate/Grand Order)、それにシールダー(盾持ち:Fate/Grand Order)、と通常に無いクラスが追加で登場することがあります。

Fate/Grand Order プレイ画面ご覧の通り、クー・フーリンに清姫、それにヴラド三世と時代も国もバラバラの英雄や神話・伝説上の人物が戦うのがこのシリーズの大きな魅力の1つである。

Fate/Grand Order プレイ画面
ご覧の通り、クー・フーリンに清姫、それにヴラド三世と時代も国もバラバラの英雄や神話・伝説上の人物が戦うのがこのシリーズの大きな魅力の1つである。

なんと言っても、過去の神話や伝説では時間と空間の隔絶やそれぞれの属する神話や伝説の系譜の相違からあり得なかった「ヘラクレスvsギルガメッシュ」や「メデューサvsアーサー王」などあまりに魅力的な対戦カードが、それも時代や地域を超えて背景事情抜きで実現してしまう、新たなる神話創造とでも言えそうなこの「聖杯戦争」のルールは見事の一言に尽きます。また、この「聖杯戦争」が過去何度も同じ冬木市という街を舞台として複数の魔術師の家系の協力によって執り行われてきたという歴史(※注2)が与えられ、さらにはその歴史の背景でこれまでのType-Moon作品(同人時代の「月姫」などの一連の奈須きのこ作品)との連環が語られた結果、前日譚となる「Fate/zero」をはじめ多数の優れた外伝作品や派生作品を生み出すこととなり、それが更にシリーズ全体の魅力を増すことになる、という好循環が形成されることになりました。

 ※注2:そのため、「Fate/stay night」の聖杯戦争は、第五次聖杯戦争と呼ばれます。

そして2015年7月、当初発表の予定より遅れましたが、このFateシリーズの最新作となる「Fate/Grand Order」がスマートフォン対応のオンラインゲームとしてサービス開始となりました。

これまでにない舞台設定を持ちつつ、これまでの「Fate/stay night」本編、あるいはその外伝作品や派生作品の設定や登場人物、あるいは舞台を取り込んだ、いわば「Fateオールスターズ」とでも言うべき性格を備えたこの作品については既に多くの場所で語られていますが、長い歴史を持つシリーズを基礎とするが故に既存作品を知っていることが前提の「お約束」が(それなりに説明はあるものの)たくさんあって、これが「はじめてのFate」となる人にはややハードルが高くなってしまっている様に思えます。

そこで今回は「はじめてのFate」でつまづかないためのご案内を筆者なりに行ってみたいと思います。

▼「Fate/Grand Orderを遊ぶ」記事一覧
第1回 Fateの世界を俯瞰してみる
第2回 サーヴァントのクラス分けについて
第3回 カードバトル形式のプレイスタイル
第4回 …これ一体誰? サーヴァントを考える
第5回 サーヴァント育成と聖霊石

「Fate」の世界を俯瞰してみる

派生作品が増えすぎて正直よほど熱心なファンでも無ければ全体像を把握するのがそろそろ難しくなってきた感もあるこのシリーズですが、時間軸が共通するものを作品単位で時間順に列挙してみると以下のようになります。

○Fate/stay night系:

第四次聖杯戦争:
 ○「Fate/zero」
 「Fate/stay night」の登場人物の親たちが登場する前日譚。著者はアニメ「魔法少女まどかマギカ」などで有名な虚淵玄氏。小説として当初はTYPE-MOON BOOKSから全4巻構成で刊行され、星海社から6巻構成の文庫として一般書店扱いで再刊行され、さらにTVアニメ化された。

ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 2「case.双貌塔イゼルマ(上)」

ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 2「case.双貌塔イゼルマ(上)」

戦間:
 ○「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿」(※注3)
 第四次聖杯戦争を生き延びた後、長じて思いがけない立場になったある人物を主人公とする外伝小説。著者は「レンタルマギカ」の三田誠氏で、同作の続編かと思わせるほどに濃厚な魔術描写が目を引く。記事執筆時点で第1巻「case.剥離城アドラ」および第2巻「case.双貌塔イゼルマ(上)」がTYPE-MOON BOOKSより刊行済み(※注4)で、第3巻「case.双貌塔イゼルマ(下)」は2015年12月刊行予定。
 ※注3:第1巻「case.剥離城アドラ」の時点。作中の何カ所かに第五次聖杯戦争開幕直前であることを示す記述や登場人物の台詞があります。
 ※注4:当初2巻は3巻相当分と共に2015年12月に1冊として刊行予定でしたが、奈須きのこ氏の強い要望で夏と冬の分割刊行となったことが2巻あとがきで語られています。

第五次聖杯戦争:

Fate/stay night画面は恐らくこの作品中でもっとも有名かつもっとも印象的なワンシーンから

Fate/stay night
画面は恐らくこの作品中でもっとも有名かつもっとも印象的なワンシーンから

 ○「Fate/stay night」
 「Fate」シリーズの中心をなす物語。当初Windows対応のアダルトゲームとして発表され、その後全年齢対象に修正の上で「Fate/stay night [Réalta Nua](レアルタ・ヌア)」としてさまざまな機種に移植された。

戦後     :
 ○「Fate/hollow ataraxia」
 「Fate/stay night」のファンディスクであり正当な続編あるいは後日談としての性質を備えるものの、そのシナリオ構造上「Fate/stay night」の3ルートいずれの正しい続編ともなり得ない(それがアヴェンジャーを巡る物語の重要な鍵となる)、特殊な立ち位置の作品。当初Windows対応のアダルトゲームとして発表され、後に全年齢対象に修正の上でPlayStation Vitaに移植された。
 ○「Fate/strange Fake」
 第五次聖杯戦争から数年後、アメリカ南西部の街スノーフィールドで発生した「偽りの聖杯戦争」を扱った小説。著者は「バッカーノ!」「デュラララ!!」シリーズの成田良悟氏で、当初、2008年のエイプリルフール企画として著者のサイトで原型となる作品が公開され、最終的にKADOKAWAの電撃文庫から正式にシリーズ作品として刊行が行われるという珍しい経緯をたどった。記事執筆時点で2巻まで刊行済み。

○Fate/Fate/EXTRA系:
 ○「Fate/EXTRA」
 未来の月面で発見された「ムーンセル・オートマトン」が作り出した霊子虚構世界「SE.RA.PH」を舞台として行われる「別の聖杯戦争」を描くPSP向けRPG。当初、原作者である奈須きのこ氏はシナリオ監修の立場での参加と発表されたが、発売時には全シナリオを彼が担当したことが発表され、話題となった。
 ○「Fate/EXTRA CCC」
「Fate/EXTRA」の外伝。こちらもシナリオを奈須きのこ氏が担当している。

Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ 1「Fate/prototype」の世界における前史を描いた、いわば「Fate/prototype」版「Fate/zero」。もっとも、著者の作風の相違からかなり異なった印象となっている

Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ 1
「Fate/prototype」の世界における前史を描いた、いわば「Fate/prototype」版「Fate/zero」。もっとも、著者の作風の相違からかなり異なった印象となっている

○Fate/Prototype系:
 ○「Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ」
 「Fate/Prototype」の世界における「Fate/zero」に相当する前日譚小説。著者はライアーソフトの「蒼天のセレナリア」に始まる一連のアダルトゲームシリーズで知られ、「Fate/Grand Order」にも参加している桜井光氏。「月刊コンプティーク」2013年8月号より連載中。
 ○「Fate/Prototype」
 「Fate/stay night」の前身にあたる未完の作品。後述する「Character material」で一部設定が紹介され、さらにアニメ「カーニバル・ファンタズム」Season 3の特典映像としてアニメ化された。聖杯の起源が「Fate/stay night」とは異なり、主人公とそのサーヴァントの性別が反転している。

Fate/Apocrypha 1「外典:聖杯大戦」サーヴァント達の集団戦闘を描いた作品で、その経緯からも「Fate/Grand Order」の直系の前身に当たる作品と言える

Fate/Apocrypha 1「外典:聖杯大戦」
サーヴァント達の集団戦闘を描いた作品で、その経緯からも「Fate/Grand Order」の直系の前身に当たる作品と言える

○Fate/Apocrypha系:
 ○「Fate/Apocrypha」
 第三次聖杯戦争で冬木の大聖杯が喪われた世界を舞台とするパラレルワールドものの外伝小説。聖杯が喪われたため、この世界では冬木での第四次・第五次聖杯戦争は起きず「Fate/zero」「Fate/stay night」の物語も発生しない。なお、この世界では聖杯が「赤」と「黒」の2つの陣営によって起動された結果、サーヴァントが7騎ずつ計14騎召還され2陣営に分かれて相争い、その戦争を裁定するための特別なサーヴァントとしてルーラー(裁定者)が召喚されるという他に無い大規模戦闘の様相を呈している。元々は「Fate」の世界観に基づくMMORPGとして企画され、最終的には小説として全5巻がTYPE-MOON BOOKSとして発行された。著者はコンシューマー機移植もされた「あやかしびと」などで知られ、「Fate/Grand Order」にも参加の東出祐一郎氏。

他にも先日3期目のアニメ化作品が放映されたばかりの「Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ」を筆頭にいろいろ派生作品があって、さらには他のゲームとのコラボレーションがもう幾つあるのか把握できないほどたくさんあったりするのですが、とりあえず「Fate/Grand Order」にサーヴァントが登場する、あるいは世界観的につながりが深いものとして、以上の各作品があることを知っておけば「Fate/Grand Order」をより一層楽しめる/有名人物が思いもかけない姿で現れても当惑せずに済むことでしょう。

Fate/stay night [Réalta Nua] iOS版Fateシリーズのはじまりの1作である「Fate/stay night」のコンシューマー機移植版のスマートフォン移植版。

Fate/stay night [Réalta Nua] iOS版
Fateシリーズのはじまりの1作である「Fate/stay night」のコンシューマー機移植版のスマートフォン移植版。

なお、これらの内、原点となる「Fate/stay night」については一般向け移植版である「Fate/stay night [Réalta Nua]」が「Fate」(セイバールート)・「Unlimited Blade Works」(凜ルート)・「Heaven’s feel」(桜ルート)の3ルートで個別にiOS・Android版として提供されています。さらに、この内基幹となる「Fate」シナリオについては無料(※注5)でのプレイが可能となっていて、オリジナルのWindows版「Fate/stay night」よりも高解像度の美麗なグラフィックで楽しめるようになっています。

 ※注5:当初は「Unlimited Blade Works」のアニメ化記念として期間限定での無料提供だったのですが、Android版のリリース遅れなどの諸事情から無料提供期間の延長が行われ、最終的には2015年10月7日に『「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」Blu-ray Disc Box II』の発売記念として永久無料化が発表されました。これに対し、残る2ルートはそれぞれ1,600円(税込)での提供となっています。

Character materialFateシリーズの設定や用語集などをまとめた冊子だが、その後の外伝等の展開に重要な影響を及ぼしたことで知られる

Character material
Fateシリーズの設定や用語集などをまとめた冊子だが、その後の外伝等の展開に重要な影響を及ぼしたことで知られる

また、「Character material」と名付けられたType-Moon自身による書籍(※注6)があって、ここから外伝や派生作品に発展したケースがあったりします。そのため、こちらも機会があれば(原点となる「Fate/stay night」のプレイや「Fate/Zero」の読了・視聴後に)目を通しておくと、色々得られるものがあるでおすすめです。

 ※注6:同人時代の「月姫読本」の系譜に連なる設定や用語集などをまとめた冊子。2006年8月に一般の書籍流通には乗らない、同人誌即売会や一部のコミック専門店経由で販売され、誤植などの修正を行った上で増刷も行われたものの現在は入手難となってしまっています。

第2回へ続きます。

▼参考リンク
スマホでフェイト!|Fate/Grand Order 公式サイト
スマホでステイナイト!Fate/stay night[Realta Nua] iOS/Android版 公式サイト
TYPE-MOON Official Web Site

アプリ基本情報

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Fate/Grand Order

配信元:Aniplex Inc.

Android価格:無料 / iOS価格:無料

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※記事内の情報はすべてレビュー時(2015年11月05日)の情報です。

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