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サムスン、GALAXY Alphaを発表 ~GALAXYのデザインはどこを目指すのか~

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by [2014年8月18日]

先日、AppleとSamsungの間の泥仕合化した訴訟がアメリカに集約される、というニュースが話題となっていましたが、そもそも両社間でこのような訴訟合戦となったのは、SamsungのGALAXY、特に初期の機種がiPhoneの「ルック&フィール」(見た目と操作性)を模倣していたのが原因でした。

さすがに、各国の裁判所も、あからさまな模倣の部分についてはおおむね原告(Apple)勝訴の判決を出し、SamsungはGALAXYの模倣と指摘された箇所の「修正」に応じ、その後しばらくは目立ってAppleの模倣と指摘されるような製品は出していませんでした。

そんなSamsungが久々に、Appleの製品にそっくりとネットでも騒がれるような製品をリリースしました。

同社がこのほど発表したGALAXYシリーズの最新製品である「GALAXY Alpha」は、ディスプレイ面のボタン配置などこそ従来のGALAXYシリーズのデザインを踏襲しているものの、その四囲に配された金属製フレームのデザインなど、一見、AppleのiPhoneを思わせるデザインとなっています。

そこで今回は、この「GALAXY Aplha」について、とりあえず中身の方を中心に考えてみたいと思います。

主な仕様

現時点で公表されているGALAXY Alphaの主なスペックは以下の通りです。

  • OS:Android 4.4.4
  • チップセット:Samsung Exynos 5430(Cortex-A15 1.8GHz クアッドコア+Cortex-A7 1.3 GHz クアッドコア)
  • サイズ:約65.5mm×約132.4mm×約6.7mm
  • 重量:約115g
  • メインスクリーン
    • 種類:有機EL(タイリング)
    • 解像度:1,280×720ピクセル(HD解像度)
    • 画面サイズ:約4.7インチ(対角線長)
  • 内蔵メモリ
    • RAM:2GB
    • 内蔵フラッシュメモリ:64GB
  • カメラ
    • メインカメラ解像度:12メガピクセル
    • フロントカメラ解像度:2.1メガピクセル
  • LTE:Category 6(下り300Mbps・上り50Mbps)
  • 電池容量:1,860mAh

現状では概略程度しか発表されていないため、明らかでない部分も多いのですが、現行のGALAXY S5と比較してディスプレイサイズが0.3インチ小さく解像度がフルHDからHDに1ランクダウン、電池容量も一気に940mhAも容量を削減し、その代わり重量が約30g軽量化して筐体厚さも1.4mm薄くなっています。

これまでファブレットをはじめ大型化の方向へ進んできたSamsungがようやく4.7インチクラスのディスプレイ搭載に回帰したことにはいろいろ感慨深いものがあるのですが、この筐体・ディスプレイサイズ設定に昨年来のソニーによるXperia A・A2の大成功の影が見える、といったら考え過ぎでしょうか。

ちなみにGALAXY S5のグローバルモデルでは統合プロセッサとしてこの機種に搭載のExynos 5430よりも高速なExynos 5422(Cortex-A15 2.1 GHz クアッドコア+Cortex-A7 1.5 GHz クアッドコア)が搭載されていましたから、少なくともディスプレイとプロセッサの性能から判断する限りはGALAXY S5の下位に位置づけられる製品ということになります。

そのため、今年発売の32ビットCPUコア搭載機としてはハイエンドのやや下程度のグレードに収まると推定されるのですが、サイズ的にこの機種よりやや大きく、発売時期から考えて代替対象として想定されているであろうGALAXY S IIIとの比較では、画面が0.1インチ小さくなって解像度そのまま、筐体サイズは一回り縮小されて重量は約26g減、プロセッサ性能は大幅向上してLTE通信も高速化、ということですから、GALAXY S IIIユーザーの乗り換え先としては良好な性能・サイズの機種となりそうです。

GALAXY S IIIと比較してネックになる部分があるとすればそれは電池交換不可となっているとみられることと、microSDカードスロットが搭載されていないことです。電池交換の可否はともかくmicro SDカードスロットの省略は実用上結構不便だと思うのですが、筐体を金属フレームで囲って開口部の加工が難しかったのか省略されています。

なお、それ以外の指紋認証などGALAXY S5で新搭載された機能は概ねそのまま搭載されている模様で、機能的に差が目立つのは外部USBインターフェイスがUSB3.0ではなくUSB2.0接続にランクダウンしている程度となっています。

「the evolution of Galaxy Design」

以上、GALAXY Alphaについて簡単に見てきましたが、至ってオーソドックスに手堅くまとまっている中身はともかくとして、エクステリアについてはAndroid搭載スマートフォン市場において世界のトップメーカーとされるSamsungには、もう少し新しいデザインへの挑戦を期待したいところです。確かに、レノボやファーウェイ、あるいはシャオミといった中国メーカー各社の低価格スマートフォンでの猛追で、今までのシェアを失いつつあると報道されているSamsungですが、この状況でこそ、新しいデザインに挑戦してほしいと思います。

その昔、ジョブズ復帰後のAppleでは、ジョナサン・アイブがチーフデザイナーとなってからのAppleの製品には、安いものであれ高いものであれ、グレード感の演出による格差こそあれど、すべてに同じデザイン・フィロソフィーが適用されていました。これは、Appleにとっては、良い意味でも悪い意味でも、どれほど奇抜な製品であってもひと目でApple製品だと分かるようになっているのです。

Samsungのロゴマークを隠して見せられて、ひと目で「GALAXYシリーズ」だと認識できる魅力的なデザインであれば、より多くのユーザーが「GALAXYシリーズ」を選択するのではないでしょうか?

金属フレーム筐体でも、Apple iPhone以外の「カッコいい正解」、それも固有のアイデンティティを演出されたものがあり得ることは、身近な例ではXperia Zに始まる一連のソニー Xperiaシリーズが証明していると、筆者は思います。

プロセッサやDRAM、あるいはフラッシュメモリなどの設計製造では高い技術力を持つSamsungです。ただ、この製品GALAXY Alphaについては、GALAXY独自のデザイン遺伝子をもっと色濃く出す製品であっても良かったかと思いました。

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