Polasma

SIMフリー端末が欲しい人は要チェック!ポラロイドの子供スマホ「PolaSma」

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by [2014年4月04日]

かつてはその社名そのものがインスタント写真の代名詞で、最盛期にはインスタントカメラの市場シェアの7割以上を占める寡占企業だったアメリカのポラロイド社。

デジカメへの移行に失敗し2001年に経営破綻、その後2008年に再破綻(日本の民事再生法に相当する連邦倒産法第11章を適用)するという経緯を辿ってインスタントカメラ事業から事実上撤退した同社ですが、カメラメーカーとしてのブランド力は未だ健在で、iOSやAndroid向けに「Polamatic」や「Instant」といったカメラアプリを開発・販売しています。

そのポラロイド社は、近年タブレットやスマートフォンといったモバイル機器事業に力を入れているのですが、このほど、「子どもたちの生活スタイルを考えた」と銘打つスマートフォン「PolaSma(ポラスマ)」を発表しました。

今回はこのポラスマがどんな立ち位置なのかを中心に見てみたいと思います。

主な仕様

現時点で公表されているポラスマの主な仕様は以下の通りです。

  • OS:Android 4.2
  • CPU:MTK6582 Quad Core 1.3GHz
  • サイズ:142×70×7.9 mm
  • 重量:152g
  • メインスクリーン
    • 種類:5点感知静電式タッチパネル搭載IPS液晶
    • 解像度:540×960 ピクセル
    • 画面サイズ:5 インチ
  • 内蔵メモリ
    • RAM:1 ギガバイト
    • フラッシュメモリ:4 ギガバイト
  • ネットワーク
    • 3G(ドコモFOMAプラスエリア(800MHz帯)対応)
  • 通信:
    • WiFi:IEEE 802.11 b/g/n
    • Bluetooth:バージョン不明
  • センサー:GPS・
  • カメラ:
    • 背面:8メガピクセル
    • 前面:2メガピクセル
  • SIM Slot:microSIM ×2
  • 外部端子: microSD(最大32ギガバイト), microUSB, 3.5mmオーディオジャック
  • 電池容量:1,650 mAh
  • 筐体カラー:チェリー、ブルーベリー、レモン
  • その他:テザリング対応

これらの仕様から明らかなのは、わざわざジャパン・ディスプレイ製のIPS液晶パネルを搭載したディスプレイ周りの仕様を別にすると、最近秋葉原などで見かけることのある中国メーカー製スマートフォン、いわゆる中華スマホそのものである、ということです。

特に統合プロセッサのMediaTek MTK6582は200ドル以下の低価格帯で販売されるスマートフォン向けとして開発されたチップで、ARMのCortex-A7をCPUコアとして4基内蔵し、GPUはARM自社製のMali-400を搭載しています。そのため、画面解像度以外では2年ほど前の大手キャリア向けミドルレンジ機種群と比較してもそれほど見劣りしないばかりか、部分的には上回ってさえいます。

充実したペアレンタルコントロール

ポラスマのメーカーによる紹介ページ
ペアレンタルコントロールの充実を強調している。

上でも記したとおりこの機種は国産品搭載となった液晶パネル以外にも、統合プロセッサであるMTK6582のサポートする最大解像度(8メガピクセル)に対応するメインカメラを備えるなど、それなりに贅沢をしている部分はあるものの、本質的にはハードウェアは低価格中華スマホそのもの(恐らく、設計と製造は中国で行われているのでしょう)です。

しかし、この機種の開発の主眼はそうしたハードウェアには置かれていません。

この機種最大の重要ポイント、それは強力なペアレンタルコントロール機能のサポートです。

携帯電話を子どもに持たせた場合、課金制のゲームなどで子どもが無分別に課金アイテムを購入したり、際限なく長電話をしたりした結果、翌月の電話料金請求書で途方もない請求額が発覚して大問題になる、といったトラブルが発生しがちです。

また、「ゲームは一日一時間」という有名な文句(※これ自体、通常の子どもがゲームを遊ぶのを一日一時間で止めることはない、という事実を逆説的に示していると言えます)ではありませんが、いくら親が子どもにスマートフォンを使用する時間を制限するよう約束させたとしても、親の目の届かないところでそれがまともに遵守されることはまず期待できません。

KIDO’Zでできること、できなくできること

このポラスマに搭載された「KIDO’Z」と称するペアレンタルコントロールアプリは、そうした諸問題に対する一つの解決策です。

このアプリが起動した状態ではインターネットサイト閲覧、メール、アプリ、そして電話の利用を制限するように設定可能です。

具体的には、例えばいわゆる有害サイトはアクセス禁止、アプリは新規ダウンロード不可および利用制限、通話とメールはKIDO’Zであらかじめ設定された登録ユーザーとの間でのみ利用可能、と子どもに携帯電話/スマートフォンを持たせた場合に考えられるトラブルを可能な限り予防できるようになっているのです。

特にアプリのインストールだけでなくオンラインゲームのプレイやビデオの視聴まで必要に応じて制限可能となっているのは既存の子ども向けスマートフォンでも見られなかった機能で、これにより親の見ている所以外ではゲームを遊べない、あるいは学校では指定されたアプリ以外起動できない、といったように細かく利用条件を設定できます。

ちなみにこのKIDO’Zはパスワード入力を行わねば終了できないようになっていますが、このアプリが終了した/動作していない状態ではポラスマは完全に通常のAndroid 4.2搭載スマートフォンとして動作します。

2つのSIMカードスロット

上の仕様でも記しましたが、このポラスマはいわゆるSIMフリーで、SIMカードスロットを2基搭載しています。

これは、携帯電話キャリア各社と最低限の携帯電話契約を(端末持ち込みで)行って入手する音声通信用SIM(これにより固有の電話番号を入手します)とデータ通信用SIMをそれぞれ個別に契約することで可能な限り月額通信料金を低コストで済ませる,といった利用形態を想定しています。

もっとも、ポラスマは携帯電話の通信は3G通信のみでLTE通信には対応していないため、データ通信は速度的にWi-Fi以外実用的な利用は難しく、またそのWi-FiでもIEEE 802.11 b/g/nにのみ対応となっており、通信機能の面では結構割り切った設計であることが判ります。

これはむしろ高齢者向けではないか

以上、ポラスマの概要を見てきましたが、この機種、通信系の機能が格安SIMでの利用を念頭に置いていることや、画面解像度を落として大画面化し、しかも高画質のIPS液晶を搭載していることなどから、メーカーの謳う子供用よりもむしろ、コストに敏感でしかも視力が低下しがちな高齢者の利用に適した設計であるように見えます。

何より、子ども向けを謳いながら意外とと言えば失礼かもしれませんがかなりしっかりとした作りで、質感もなかなか良い筐体デザインを見ると、これを子どもに与えるだけにとどめるのは、いささか惜しい感じがします。

また、看板機能であるKIDO’Zにしても、例えば介護者が判断力の低下した高齢者の携帯電話利用を緩やかに制限する上で有用なものですし、またそもそも必要なければ止めることのできる機能ですから、このKIDO’Zを使用しなければ、この機種は単に「質感が良く、低解像度だが大画面のディスプレイを備えた普通のスマートフォン」として利用できます。

こうした携帯電話/スマートフォンに詳しい誰かがきちんと管理する/できることが前提となりますが、このポラスマは子どもだけでなく高齢者の利用においても非常に有用な機種で、トイザらスでのみ販売という体制にとどめるのはもったいないというのが筆者の感想です。

今回このポラスマを取り扱うクロスリンク・マーケティングさんは、高齢者向けとしてこの機種をトイザらスとは別系統で販売することを検討しても良いのではないでしょうか。

ポラロイドスマートフォン「ポラスマ」

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