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無限ミラーリングも可能!?端末画面をPCに表示するUSBケーブル

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by [2013年3月05日]

 Androidスマートフォンをパソコンのモニタに表示する方法はいくつかあります。
 アプリ開発ツールであるAndroid SDKに入っているDalvikDebugMonitorのScrren Capture機能(通称DDMS)を使う方法や、有名アプリ「AirDroid」のスクリーンショット機能によってブラウザ上に表示する方法(ただしこちらは要root権限)などが一般的かと思われます。
 上記はいずれも静止画キャプチャ(いわゆるスクリーンショット)取得用であり、動画としてキャプチャすることができる「androidscreencast」といったツールも配布されていますが、こちらはフレームレート(1秒間に処理されるコマ数)が極端に低く(約4~5FPS)、端末上で動作する様子をアニメーションとしてキャプチャするのは難しいところでした。
 Google playストアで公開されている各種アプリケーションにおいても、動作説明に動画を添付している場合、暗くした室内でウェブカメラ等を用いて撮影し、動作する様子を端末ごと録画したものが一般的。
 ところが、今年1月に通販サイト上海問屋に、ある商品が上陸しました。

ただのUSBケーブル?

 一見するとただのUSBケーブルなのですが、一端がUSBメモリのような形状をしています。これは「Android Mirror USBアダプター」といって、このケーブルで端末とPCを接続し、動作用のドライバをインストールするだけで即座に端末画面をPC上に映し出せるというシロモノです。
 1つのデバイスの画面を別のデバイスに表示させることをデスクトップミラーリングと言います。このケーブルを使用すると、PCモニタに表示されたAndroid画面をマウスを使って操作できるようになるらしいです。ということは当然、その様子を収録すれば動画キャプチャと云えるんじゃないでしょうか? そう思って、実際に購入してみました。

上海問屋の商品ページ

製品概要および動作環境の補足

 正式な製品名について、上海問屋の運営元である株式会社エバーグリーンに確認を取りましたが不明とのことでした。
 輸入品であることから、海外で製造された製品のようです。なお、公式と思われるサイトに、製品の概要および対応機種一覧表が掲載されています。
 上海問屋の製品ページには「DN-84254」という型番のようなものが記載されていますが、上記ページによると「JUC600 Android Mirror」という名前のようです。
 到着した製品パッケージも簡素で、真っ白な箱には一切の記載がなく、中に入っていた日本語の取扱説明書には「Android Mirror KMC-6105」と記載されているものの、どれが正式名かは判然としません。この記事では便宜上「Android Mirror」と呼称します。
 上海問屋が取り扱いを開始した2013年1月25日時点ではAndroid 4.0までに対応しており、その後提供されたアップデートにてAndroid 4.1でも利用できるようになりました。
 その他、対応製品一覧表には唯一、LG電子の「Nexus 4」が4.2対応機種として載っていますが、現時点(3月4日)では2013年モデルは反映されていないようで、ソニーのXperiaシリーズはグローバル版のV、au版のVL、docomo版のAX(なぜかXperia Play AXと記載)までしかありません。
 その反面、AmazonのKindle Fire HDに対応していたり、同じXperiaでもグローバル版のVだけでなくSO-01E/SOL21にしっかり対応していたりと、対応製品の幅は広い(まちまち)です。
 今回はAndroid 4.1.2搭載のXperia Z SO-02Eを使用しました。その他、筆者の試した動作環境は次の通りです。

パソコン側

  • OS:Windows 7 64bit SP1
  • プロセッサ:Intel Corei7-2700K 3.5GHz 8CPU
  • メモリ:8GB RAM
  • グラフィックボード:NVIDIA GeForce 8800GT

端末側

  • OS:Android 4.1.2
  • プロセッサ:1.5GHzクアッド
  • RAMメモリ:2GB
  • 使用したホームアプリ:ssLauncher the Original ※通常モードでは100MB以上でRAMに常駐する非常に大きなアプリ
  • 使用した壁紙:Audio Glow Live Wallpaper ※ライブ壁紙

実際に使ってみた(オマケつき)

 まずはUSBケーブルの大きいほうをパソコンに接続します。※USB2.0ポートへの接続が推奨されています。一応USB3.0ポートでも動きました。
 取扱説明書によると、初回接続時に自動でドライバがインストールされ、完了後に「Android Mirror」のショートカットアイコンがデスクトップに出現するとありましたが、確かにUSBドライバのインストールは完了したのですが、待てど暮らせどデスクトップには何も出ませんでした。そこで「マイコンピュータ」からリムーバブルメディア一覧を覘いてみると、CDドライブとして「Android Mirror」が認識されていました。


 CDドライブをダブルクリックすると、「Setup.exe」というアプリケーションが入っていたので、インストーラを起動、手動でインストールを行ないました。


 インストール完了後、ようやくデスクトップにアイコンが出現しました。

 このアイコンをダブルクリックすると、さらに必要な準備内容が通知されます。


 必要な準備内容は、Android Mirror用のドライバのインストール、端末のUSBデバッグを許可して接続させた後に、Javaアプリケーション(JDK)のインストール、さらに端末によっては専用のUSBドライバをインストールしなければなりません。端末用のUSBドライバは端末の製造元、またはキャリアのホームページにて配布されていますので、必要に応じてインストールしましょう。ただしXperiaシリーズの場合、「PCCompanion」をインストールしてあれば、USBドライバが同梱されているので、手動インストールの必要はありません。同様にサムスンのGalaxyシリーズも「Samsung Kies」というソフトをインストールすると、USBドライバが同梱されている場合があります。
 Javaアプリケーションのインストール等は、Android SDKを使う際にも行なうので、既にAndroid SDKが使える環境の場合は不要です。筆者の場合も、上記ウィンドウの右下にある「Next」をクリックしたところ、すぐに下記画面になりました。



 端末とパソコンを繋いでAndroid Mirrorを起動すると、このような画面が出て読み込みが始まります。結構時間がかかるので、焦らずに待ちます。

 ん……?? 真っ暗な画面のまま動きません。モニタ上でマウスオーバーするとちらついたように一瞬映るものの、継続せず。
 やはり対応していなかったのか!? と、ちょっと焦ったのですが、手動で更新確認をすることで最新のドライバをダウンロードすることができました。

 Windows 7の場合、画面下のステータスバーに表示された△のボタンを押して隠れているインジケーターを表示させると、Android Mirrorのアイコンがあります。そのアイコンを右クリックすることで更新チェックをかけ、最新のドライバをインストールします。

 動きました! せっかくのミラーリングなので、動いている様子も動画に収録してあります。

 録画には無料のキャプチャソフトBandicamを使用しています。
 前述のandroidscreencastと比べて多少FPSが向上したようですが、まだカクつくようです。また、使用したホームアプリなどが比較的重いせいか、端末側にもかなりの負荷がかかるようです。ハイパワーを誇るXperia Zでも、ミラーリング中は端末が高温になり、ライブ壁紙がカクカクしていました。

 使用したライブ壁紙「Audio Glow Live Wallpaper」が(普通に)動作する様子。

「無限ミラーリング」を試さずにはいられない!

 1つ目の動画後半にて、株式会社アプトが公開しているKomadoというソフトを用いた無限ミラーリングを試しております。Komadoとは、Windows PCの画面をWi-Fi経由でAndroid/iPadに表示させることができる「拡張デスクトップ」ツールです。
 PCモニタを2台接続した時のように、画面を2分割して片方をスマートフォン側に表示させたり、ミラーリングとして全く同じ内容を2つの画面に表示させることができます。※Windows OSやグラフィックボードの種類によって利用できる機能に制限があります。Windows 7だと比較的自由にいじることが可能です。
 今回行なった方法は、”KomadoによってPCの画面を表示したXperia Z”の画面をAndroid MirrorでPCに表示することで、まるで合わせ鏡のように延々とミラーリングし続けるものになります。


 ちょっとした出来心。これが役に立つ場面は思い浮かびませんが、反省はしていない(キリッ

Android Mirrorの機能概要


 Android Mirrorを起動すると、ウィンドウ上部に複数のボタンが配置されています。中には端末のハードキーの役割を持ったボタンも存在し、PC上でマウス操作するだけで接続中の端末を操作できるようになっています。画面のロック(スクリーンオフ)にも対応しているのが嬉しいところ。
 また、メニューキーがナビゲーションバー上に常駐されないXperiaシリーズの場合にも、Android Mirrorのウィンドウに表示されたメニューキーを使うことができます。
 その他、画面の回転、ボリュームコントロール、着信やSMSの通知など、端末を見ずにパソコンだけで操作できるよう様々な機能を搭載しています。
 ただ、Androidの場合、すべてのアプリケーションの動作に対応しているわけではないようで、例えば「ワンセグ」を起動するとAndroid Mirrorが強制終了してしまいます。

趣味として使うなら合格。アプリ開発など商用利用はまだ厳しいか

 FPSも”比較的”高めとは思われるものの、実用上はまだ低く、激しいアニメーションを繰り返すものをキャプチャするのは困難かな、という印象です。どちらかというとKomadoのほうが動きは滑らかかもしれません(Komadoは端末の画面をPCに映せませんが)。
 しかし、繋ぐだけで使えるというのは非常に便利です。あくまでもUSBケーブルなので、データの転送にも使えます。
 Xperia Zの場合、ミラーリングを行ないながらだと端末が高温になり、加熱制御アプリが働くので急速充電はできませんが、同じく消費電力が多いXperia GXのTVドックと同じく、充電以外の目的のために1本持っておくのはアリだなというところです。

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